プロだったら

この頃、若い人から相談を受ける事が多くなってきました。相談というよりほとんど
愚痴なんですけど。

「この料理長の下では、料理を覚えられない」 「オーナーが売り上げの事しか考えていない」
まあ、ほとんどがそんな内容です。

時間が許せば、なるべく知り合いの働いているお店には顔を出すようにしております。
ですから、そんな時には、いつもこう答えます。
「俺は、お客さんでもあるんだよ。お客さんに料理長が悪いとか、オーナーが悪いとか関係ないだろ!そういう話はお客さんにはするな」

まあ、そういう事を言いたくなる気持ちもわかりますが。でも口にはしない方が
いいと思います。


この業界は頑固な人、偏屈な人、怒りっぽい人等々、少し困ってしまうような人も
結構います。
また、マスコミで取り上げたりする時もそんな人を、取り上げがちです。
だから、そんな感じの人でないと美味しい料理を作れないかと思ってしまい、若い人に中には
行動が荒っぽくなったり、口が悪くなったり、そういう間抜けな事を真似しがちですが
そんな事は関係ありません。

優しくて、温かくて、人間的に素晴らしくて、美味しい料理を作り、お店を繁盛させている人達は
たくさんいます。

ただ、それではつまらないから、特別マスコミが取り上げないだけでは
ないのでしょうか。

確かに、少し困った人たちでも、美味しい料理を作る事は出来るし、お店を繁盛させる事も
出来るでしょう。有名になる事もあるかもしれません。
でも、そういう人達は料理を作る事で、料理から何かを得るという事は少ないと思います。
料理の作り方を学ぶのはとても大事な事ですが、その反対に料理を作る事で料理から
色々な事を学ぶ事もたくさんあると思います。
そちらの方が、人として大事な事が多いような気がします。

話がずれてしまいましたが、料理長が悪いとか、オーナーが悪いとかという
そういう類の話は
御客様にも料理にも何にも関係ありません。
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# by fukui-curry | 2009-02-15 10:23

心を分かち合いましょう

カレーは毎日食べています。味見としてではありません。
ちゃんとした食事としてガッチリと食べております。

「同じ釜の飯を喰う」という言葉はとてもいい言葉だと思っています。

石毛直道先生がおっしゃっておりました「食事を分かち合う事は心を分かち合う事」という言葉が
大好きです。

心を分かち合えるような人と食事は一緒にしたいです。

今、この時、日本のどこかで私の作ったカレーを食べていらっしゃる方は
必ずいると思っておりますので、私も毎日カレーを食べます。

同じ釜の飯ではないですが、同じ鍋で作ったカレーを食べるというのも
御客様と心を分かち合う事になると私は勝手に思っております。
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# by fukui-curry | 2009-02-14 01:13

本を御恵送頂きました。

先日、「会社の心」という本を御恵送頂きました。

自分のやっている事がそれ程間違っていなかったのかなと
思えるような出来事が近頃、増えてまいりました。

皆様の御期待を裏切らないように、全力で頑張ります。
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# by fukui-curry | 2009-02-13 11:54

こんな本を読んでました。

料理人と仕事  木沢武男著

この本は、ボクシングを引退したての頃、大体20年位前に買った本だと思います。

この本には、料理の詳しいレシピはほとんど出ておりません。若い頃は、料理のレシピを
憶える事しか興味が無かったものですから、それ程面白いと感じる本ではありませんでした。

ただ、段々と年をとりまして、少し気になった時に読むたびに、そのつど違う面白さを感じるそんな本のうちの一冊です。

「努力の積み重ねである料理人の道を迷わず息切れもせず歩むには妥協の入らない意志が
どうしても必要です。これは教える事も分けてやる事も出来ない、そして歩み続けて終点に
至る事でひとつの職業を選び取った責任を自分に対して果たす事が出来る」
(料理人と仕事より抜粋)

この業界は常に求人をしております。なかなか、若い人達にも定着してもらえません。
しょうがないと言えばしょうがない事かもしれません。
この仕事は労働時間は長いし、職場の環境も快適といえるところはそれ程多くは
ないと思います。経済的にもそれ程恵まれるわけでもないですし、休みも思うようには
取れる仕事ではありません。
人間的にもなかなか、難しいという人もいないわけではありません。

大きな夢を持ってこの仕事に就いた若い人達からみたら、やってられないと思う事は
当然の事だと思います。

でも、出来る事ならこの仕事を選んだ以上は最後の最後まで続けていってほしいです。
途中でやめないでほしいと思います。

でも、どうしても辞める、続ける事は出来ないというのであれば、せめてこの仕事に
恨みを持たずに辞めていってほしいと思います。
次の仕事が、例え違う職種の仕事であっても、この仕事の不平、不満は出来れば口には
出さないでいてほしいと思います。
結末がどうであれ、一度は自分で選んだ仕事なんですから。

今の私には到底出来ませんが、人と人とのお付き合いもそういうもので
ありたいと思っております。
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# by fukui-curry | 2009-02-10 14:20

手紙

カレーをお買い上げ下さいました御客様には、全て、手書きの手紙を入れるようにしております。開業以来ずっと続けております、自分自身との約束事です。
常連の御客様はともかくとして初めての御客様にはカレーの内容の御説明、お召し上がり方法、簡単な自己紹介などを書いておりますと、便箋に3、4枚となってしまう事も多々ありますが
今の私にとりましては、一番楽しい仕事となっております。
おかげさまで今では、カレーの味の事よりも、手紙の事を褒められる事の方が多くなってまいりました。
しかし、今でこそ、そう仰っていただけますが、最初の頃はそれはそれは酷いものだったと思います。小中学生が使用するようなレポート用紙や業者さんから頂いたメモ用紙のような物に
まさに殴り書きの手紙を平気で同封しておりました。
 
そんな時にある御方から、とても丁寧な御手紙を頂戴致しました。その御手紙はとても立派な
封筒に入れられて、中には、和紙の便箋にとてもしっかりとした文字で書かれておりました御手紙が
入っておりました。
そして、その御手紙にはこのように書かれておりました。
「遠く離れて暮らしていればそう簡単に会う事も出来ないとは思いますが、同じ日本の空の下
心と心のお付き合いをしていきましょう」
この御手紙を読みまして、私はすぐに書店に走り、手紙の本を購入して、その本を読み読み
すぐに御返事を書きました。
とは、いうものの、その手紙にしても今から考えれば、とても酷い内容の物だったと思いますが。

その御方は私よりも一回り以上年長の御方です。ふと、考えました。果たして私は年下の人間にこのような慈愛に満ちた手紙を書いた事があっただろうかと。

それ以来、手紙の書き方以上に相手の事を思うという事を考えるようになりました。
今では、何とか私の手紙も手紙の体をなすようになってきたと思います。

この仕事をしておりますと御客様と直接御会いするという事は、ほとんどございません。
しかし、御縁のありました御客様とはいくら遠く離れて暮らしていてもずっと、ずっと心と心の
お付き合いが出来ますように、
そして、年下の人間にも慈愛に満ちた手紙が書けます様に、
精進してまいりたいと思っております。

先生、どうもありがとうございました。これからもどうか宜しく御願い申し上げます。
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# by fukui-curry | 2009-02-09 10:40